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顎関節症

 

うさぎ

4回?で終わる治療法

私の歯科医院にはありがたいことに、毎日遠くから患者さんに来て頂いております。 そんな遠くからの患者さんに回数がかかる治療は実際出来ないのです。

基本的には本当に4回で大まかなめどが立ち、後は定期検診の形で診ていく程度です。 中にはなかなか改善しない患者さんもおられるのは事実ですが、本当にたまにおられるだけで、 殆どは定期検診程度でどうにかなっております。 そうでないと毎日『かみ合わせ不良』の患者さんで病院がパニックになってしまいます。

出来るだけ手間がかからない治療法

私、自身も時間や手間がかかると、多くの患者さんを治療することが出来ません。 私のベースは、筋肉位咬合治療法(マイオセントリック)ですが、 手間と時間と費用がかかるので、どうしても改善しない患者さんだけを対象にしており、 ほとんどは簡単に改善していただけます。

基本は、いかに『調和』を取るかだけです。 バランスさえ取れれば人間はどんどん治癒して行くのです。

顎関節症

不定愁訴の患者さんです。深いかみ合わせです。
歯とハグキの境目に窪みや虫歯が出来ているのが判りますね。
無理している歯には、磨り減りや、窪み、冷たいものがしみたりする知覚過敏状態になりやすいのです。

顎関節症 

かみ合わせが良いところで、スプリントを作り症状の改善をはかります。 よい結果の時には、次の段階に進みます。

顎関節症

下の前歯2本に白いプラスティックを継ぎ足しております。
さし歯でなくても、十分綺麗に出来上がります。
勿論、歯を削る部分は少なくてすみます。

 

私は10年以上『かみ合わせ不良』の治療を行ってきましたが、治療法は10年前と基本的には変化していません。 勿論小さな部分的には、より良くなっておりますが、基本は変わる必要がないほど確立されています

その治療法は、筋肉位咬合治療法(マイオセントリック)を基本にスプリント (マウスピース・テンプレート)治療で、9割以上の患者さんに、好成績を得ています。 この理論だけでなく多くの理論も学び、良い点はどんどん取りいれてより良い治療法を確立しております。 一つの理論にとらわれるのではなく、患者さんの治癒のために多くの事を学んできましたし、 これからも学んでいきます。

筋肉位咬合治療法(マイオセントリック治療法)とはどんなものかというと、色々な不定愁訴の原因の多くは、 『かみ合わせ不良』のポジションで噛むために無理する筋肉の疲労によるもので、 その筋肉を支配する神経も混乱を起こし、中枢神経つまり脳自体にまでパニックをおこし、 さらに様々なストレスとあいまって、心身症や自律神経失調症を伴うと考えています。

そこで、かみ合わせるポジションをその患者さんが持っている元来の生理的なポジションにかみ合せを構築することによって、不定愁訴を軽減させ治癒の方向に向かわせます。

私は、生理的なポジションの決定に、アメリカのシアトルにあるマイオトロニクス社の MKGコンピューターを活用しております。

MKGコンピューター

生理的なポジション決定時に、このコンピューターで筋肉の電位(筋電図)と 下顎の3次元的位置を同時にモニターしながら決定します。

客観的にデーターとして記録できるようになって、今まで歯科医師の経験と技量だけの 治療法から大きく飛躍する事が出来ました。 今まで患者さんには『とにかくここで噛んで下さい。私を信用してやるだけやってみましょう。』 としか言えなかった状況から、患者さんに色んなデーターを示して、科学的根拠 に基づいて説明が出来、さらに治療経過をデーターで明確に提示出来るようになりました。 この事によって私たち歯科医師も患者さん方もさらに安心して治療を進めることが 出来るようになりました。

MKGコンピューター

治療の成績もコンピューターを使わなかった時の7割から、9割以上の治癒率に躍進しました。 しかし、科学的とはいっても、人間はそんなに科学的ではない動物なので、 全てがデーター至上主義ではなく、大きな手助けとして活用しています。 人間が科学的で、機械的ならどんなに簡単に治療が出来る事だろうと常々思っています。 まあ、それだからとても楽しく治療が出来ているわけですが・・・・・。

『かみ合わせ』治療に関しては、以上の方法をメインに行っていますが、 不定愁訴を訴える患者さんを『かみ合わせ』治療だけで解決できている訳ではありません。 当然、患者さんの希望や好み、私の判断も入れて、それぞれの一般医科や整骨医院、針灸、漢方などの 専門家にアドバイスや治療をして頂き、全てが協力し合って取り組んでおります。

今、特に問題なのは『心』なのです。肉体と言う、構造的な問題は、解決しても、『心』の問題は、 医者だけで解決できる問題では無いのが現実です。 家族や周りの環境が大きなウェイトを締めているのです。

最近マスコミや雑誌等で、『驚異の治療法』や『必ず治る○○治療法』等と宣伝している、 とんでもない記事や歯科医師をよく見掛けます。そういう見事に良くなる患者さんも、 確かにおられるのは事実なのでしょうが、ごく一部の良くなった患者さんの陰に隠れて、 色々な面で苦しんだり、不満を持っている患者さんがおられる事がよくあるので、 気を付けて良い治療かどうかを観る目を養って頂きたい物です。

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